くすぐったさが快感に変わるという不思議
くすぐったがりやである〝ゆえ〟。裸にしたときに足の甲などに〝Y〟の指先が振れると、身体をよじらせて苦しがる。
Sである〝Y〟はそんな〝ゆえ〟の姿を見たいあまり、ついついわざと身体のあちこちに触れてみたりして虐めるのが好き。
だけど、苦しそうに身体をよじる〝ゆえ〟を見て、ある日思ったんだ。
これって、快楽で身をよじらせているときに似てないかい?
そう。
ベッドに手足を固定し、ローターなどで快楽責めをしているときに、押し寄せる快楽とともに身体をよじらせている姿に似ているなぁと思った瞬間にひらめいた〝Y〟。
同じかも?
似ているものは、互いに溶けあって一つになるということもある。
例えば、鞭打ちでの叫び声。聞き方を変えればセックスのときの快楽の叫び声にも似ている。
実際、M女性はSMで鞭の「痛み」をやがて「快楽」に変えてしまう。鞭を浴びることでオーガズムに達する女性も。
ということはだよ、このくすぐりのでの苦しみ。これって、もしかして、快楽に変わることがあるんじゃないかな。
ひらめくとすぐに行動に移す〝Y〟。
次の調教では〝ゆえ〟を丸裸にし、首輪と手足枷、目隠し、ボールギャグをさせてベッドに大の字で固定しちゃった。
そして〝ゆえ〟の全身を軽くタッチ。
足先から始めるとすぐに「うううっあいえうぅ、おういんああぁ!<注:ボールギャグで言葉が不明瞭!以下、通訳!>(くすぐったいですぅ、ご主人様ぁ!)」と叫び声を上げて身体をよじらせる。
ふふふ。そりゃそうだろう。でも、今に見ていろ……。
途中で乳首周辺やクリ周辺も一瞬触る。
その瞬間、〝ゆえ〟の反応は快楽モードに……。「ああ、おういんああ、いおいおいえうぅ!(ああ、ご主人様、気持ち良いですぅ!)」という声を聴いた瞬間、再びくすぐりに。
「いやぁー、うううっあい!(ぎゃー、くすぐったい!)」と叫ぶ〝ゆえ〟。
この繰り返しをしばらく続けたんだ。
そう、快楽のタッチとくすぐりのタッチ。
その結果どうなったか。
結論をお話しちゃうと、想像したとおりだったんだ。
15分も経たないうちに「うううっあい!(くすぐったい!)」と叫んでいた場所を触っても、性感帯を触っても一緒。どちらも「快感」になっちゃった!
足の裏でさえ、タッチすると「いおいおいえうぅ、おういんああぁ(気持ち良いですぅ、ご主人さまぁ)」と叫ぶ始末。
まったく、奴隷の快楽を求める能力はどれだけスゴいのか!
そして、何度も絶頂を迎え、全身を震わせて果てた〝ゆえ〟。
これにて〝Y〟の仮説は見事に事実として証明されてしまったよ。
というわけで、今回は人間の感覚の不思議なお話。
さて、実はこの実験では別の思わぬ収穫もあったのだけど、それはまた次の回(こちら)に!