我がフェティシズムの軌跡 8 革製品、初めての購入
こうした通信販売のカタログを見ながら、財布の中身に絶望を感じていたなぁ。
いつかは思う存分買えるようにならなきゃ……、と決意。
それが人生の原動力になっているのかも。
ビデオの登場もあり、やっと自分の趣味が「ボンデージ」や「フェティシズム(フェチ)」に分類されると分かった!
ここからは、自分はフェティシストだということで、一気にその道を突っ走る~~~、と言いたいけど、悲しい現実…。
そう、お金!
フェティシズム、実践しようとすると、お金がかかるんだぁぁぁ!
例えばね、その頃読んでいた雑誌「SMスナイパー」などで池袋の「パンドラハウス」というお店を発見。このお店の通信販売で、まさに映画で見た「全顔枷」などの製品が購入できることを知ったんだ。ところが値段が・・・あまりにも高い!革製品というのは本当に高価なんだ。
全顔枷が10,000円、手枷が7,000円!
うわぁ…。当時は安月給の勤め人だった〝Y〟、それじゃ無理。あきらめたよ。
でね、ようやくお金を貯めて初めて購入したのは、人工皮革のグローブとロングストッキング。
その後、さらに貯金を続け、ようやく本格的な革製品。新宿の「マルゴ」で「乳房絞り」と「T字帯」を購入。
ところがここでショッキングな出来事…。
当時つきあっていた彼女に頼み込んでつけさせてみたんだけど、彼女、物凄く嫌がった。革具は「なんだか「悪の匂い」がするからイヤ」なんだって。
その後、収入があまり増えないものの、あこがれていた「全顔枷」、「オールインワン」などを六本木の「セビアン」で購入。それを再び彼女につけさせたのが運の尽き。彼女に泣かれてしまう。結局、それがきっかけでその彼女とは別れることに。嗚呼。
その後つきあった別の相手はこうした革具を身につけることに抵抗はなかったみたいだけど、かといって、それほど興味もなかったみたい。革製品の数は増えていくものの、結局、それらを活かすチャンスは〝なみ〟と出会うまで薄れていったんだ。
ところで、良い革具というのは本当に長持ち。値段が高いけれど、それを考えると結局お得なんだ。実はうん十年前に買った革具、いまだに現役。ちゃんと手入れをしていると、本当に愛着も湧くしね。それにいずれ別に書くけれど、アール(奴隷市場)など日本のショップ&メーカーは本当にいい製品作りをしていると思うよ。