主従関係において話しあうことの大切さ~〝ゆえ〟との関係の危機(上)

2021年9月10日


まさか、この楽しいプレイからまもなく
別れを切り出されるとは……

〝ゆえ〟と3年近く主従関係を続けている。今まですべて順調だったかと言えば、もちろん、そんなことはないんだ。

主従関係を長く持つ方は多くが体験したことがあると思うけど、関係が終わりそうになることも何度かあった。

実は少し前、今までで最高に危機的な状況になったんだ。

その日、いつものようにプレイを予定していた。ところが、前日になって、
明日、ご調教へ行く足が重いです……お休みしたいです。
と、メールが来た。

以前から、予定の前日になんとなく会うのを避けるような言動をすることが何度かあった。緊張だったりしたのだろう。しかし、実際に会ってみると、いつものように楽しくプレイができる。

だから、いつものことだな…、と思い、「ご主人様の命令だ。来るように!」とメールをしたんだ。

ところがこの日は違った。〝ゆえ〟は頑なだった。

それでも、翌日には来るだろうと思っていた〝Y〟。朝、ホテルへの道すがら、「向かっているぞ」とメールを送ると、

もうお会いしません。

今までありがとうございました。

楽しかったです。」

と、短いメール。

え?何?これは?

あわてて、メールを返信したところ、宛先不明でメールが帰って来てしまう。

何ぃっ?メールアドレスを削除したっっっっ???

あっ、LINEがある…。

ところが、こちらも連絡できない!ブロックリストに入れられちゃったか!

実はこれだけ長く主従関係を続けているけど、お互いに電話番号も知らないんだ。

そう、連絡方法を失い、一方的に関係を絶たれてしまった〝Y〟。

一瞬、全身の血が凍るような衝撃を覚える。

しばらくして脱力。

途方に暮れるご主人様。

これで、3年近く続いてきた〝ゆえ〟との主従関係が終わった。

まさか…、

だった。

しばらく呆然と過ごすご主人様だった。

何が悪かったんだろう?

思い返せば…。

今まで何度かあった、プレイへの後ろ向きの様子を見せた事。

そんなとき、自分はどんな対応だっただろう?

例えば、今回のように調教のお休みを言い出したり、腹痛を訴えたり、あるいは、曖昧に笑うことが増えたり、目を見て話さなかったり。本人もあとで話してくれたけど、子供の不登校みたいになってしまうことが良くあったんだ。

〝ゆえ〟は、元々、他の人に対して、心理的な壁を作ったり、心を閉ざすことがあった。これらは皆、そうしたサインだった。

そっか、そう言うとき、彼女は不安や不満で心が一杯になっていたんだね。だから、そこで、彼女の気持ちを聞いて、吐き出させてあげることが必要だったのではないかな。

でも、ご主人様である〝Y〟は逆に思っていた。そんなときは、心理的に鼓舞し、会ってプレイをして、それによって、スッキリさせてあげることが必要ではないかと思い込んでいたんだね。

でも、そのアプローチは間違っていた。プレイではなく、やはり、徹底した話し合いが必要だったんだ。

そう、二人はコミュニケーションが不足していた!

そして、この文章をなぜ書いているかと言えば、それは他のSMカップルでも、同じ悩みを抱えていらっしゃる方々もいるのではないかと思うから。

ご主人様にとって、奴隷と言うのは、自分の言うことに従ってくれるのが当たり前と思ってしまう存在。そうなると、時に奴隷の見せてくれるサインを見逃していることもある。

さらに、奴隷は、ご主人様に従うことを当然と思っているから、時に、自分でも不満を持っているのに、それは、自分が奴隷としてダメなんじゃないかと、逆に自分を責めて口を閉ざしてしまうこともある。

そうなると、奴隷が心にどんどん、不満や不安をため込んでしまい、ついには爆発…ということになってしまう。爆発も、ご主人様に向けて、心の中を吐き出してくれる爆発ならばいいけれど、完全に心を閉ざしてしまい、関係を断ち切ろうとする爆発も。実際に、そうして関係が終わってしまった体験を持つ方も多いのではないだろうか。

そして、今回の危機はそんな状況だった。

そうして、いったん、主従関係は終了したかに見えた。

さて、それがどう解決したのか。

続きは次回(こちら)!