〝ゆえ〟の小窓~45 お食事の話その後~2


〝ゆえ〟は出会った当初から
食べ物を口にするよりも

ご主人様のモノを口にする方が好きだった!

2回連続でお届けしている「〝ゆえ〟の小窓」。食事についての話題。前回、トラウマの原因をみつけた〝ゆえ〟。今回はさらにその他のトラウマも見つけてしまうことに……。

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単に、甘いものが苦手……と思っていたら、心の中にパンドラの箱が見つかってしまいました。

今回はその続きです。
前回と同じくご不快に感じてしまうかもしれません。ご容赦ください。

その箱の中には、【甘いもの】の他に、食べ物関連でいくつか入っていました。

それは

【〝ゆえ〟が育つ時、出された食べ物……それが例え口に入れるのを憚られる食べ物だとしても、お残しは赦されないという教訓が、骨の髄まで染み込んでいること】

【食品を贅沢に使うことや遊ぶことをものすごく怒られたので、そういった使い方に恐怖を持ってしまったこと】

分かりづらいかと思います。

例えば……

味付けの偏っているお料理でも、せっかく作ってくださったのだから、黙って食べなさい。
残す?はぁっ?!
これからは二度と残しません!って謝りなさい。そして今、残そうとしているそれを、この場で食べなさい(結局、残さず食べることになります)。

人参が、ピーマンが、お魚がキライ……食材の好き嫌いなんてモノは全て、その子のわがまま。
食べ物がそこにあるだけで、とても有り難いことなのだ!となぜ思えないの?と、こんこんとお説教されたこと。

お刺身等を食べるときに、小皿に出したお醤油。
食べ終えてもお醤油が小皿に残ってしまうと、無駄にするんじゃない!と強く注意が飛んできます。

小麦粉を粘土にするだと?
この罰当たりめ!

かなりキツイ言葉を連打させて頂きましたが、上記の例えは、幼かった〝ゆえ〟にとっての日常でした。
もしかしたら、大人達の独特の価値観で、けっこう理不尽な要求だったのかも…とは考えもしませんでした。

自立して〝ゆえ〟は初めて、自分の好む食事を見つけて、好きなように食べられる環境が、なんて素敵なんだろう!と感じています。

でも、スーパーやコンビニで値引きシールやおつとめ品コーナーを見て吸い寄せられるように近づいてしまうとき、値段が安くなっていて嬉しい!よりも、もったいない……廃棄される前に食べないといけない。
という思いの方が強くて、心が『ギュッ』となります。

そして、甘い物だけでなく、食べ物をご調教にお使い頂くこと自体が、実はとても居心地が悪いのです。
怒られるのが怖い、という小さい頃の感情からくるのかもしれません……。

今まで自覚していなかった思考に、気が付き始めました。

現在は、必要な食事以外の行為で、食べ物を利用することは、〝ゆえ〟にとってはまだ受け入れ難いもの……という事をご主人様と共有してゆっくり解決している途中です。

また、この小窓で書かせてもらえた事で、これらの感情から少し距離を置けたようにも思います。

今までは、自分の事は全て心の中に押し込めていましたが、【ご主人様から強制的に甘いもの頂く期間】を経て、少し自分自身に変化が起きたようにも思います。

主従関係だから向き合えた問題かもしれません。

皆さま、このシリーズは心理的に辛い部分が多かったと思います。最後までお読み頂きありがとうございました。

おしまい

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過去の辛い記憶をたぐりながらも、現在抱えている悩みの真の原因を探し出した〝ゆえ〟。

きっとこれからは色々な事が、ゆっくりかもしれないけど改善していくに違いないよ。

ご主人様はこれまで同様、そんな〝ゆえ〟をずっと見守ろうと思うよ。

読者の皆さんの中にも、きっとこうしたことを共感して下さる方もいらっしゃると思う。

特に心の悩みの大きな方は、子どもの頃、〝ゆえ〟と似たような経験をされた方もいらっしゃるんじゃなかな。

悩みや苦しみを一人で抱え込むのではなく、それを理解して共感してくれる相手を見つけることはとても大きなこと。

そして相手と、二人で一緒にそれに向き合うことの大切さは、夫婦や恋人だけでなく、主従関係でも一緒だと〝Y〟は思うよ。