ラバーキャットスーツ+陸上空気呼吸器という、「超」トータルエンクロージャーの世界~2
前回(こちら)から始まった陸上呼吸器のお話。ラバーの全身キャットスーツにこの陸上呼吸器を身につけた状態は最高のトータルエンクロージャー。それでセックスをする楽しみ…というお話。
さて、まずはボンベ(タンク)から!
スキューバダイビングをしている人ってボンベをタンクって呼ぶけど、それ以外の世界ではボンベ。だから、ここではボンベって呼ぶね。
ボンベ(タンク)って、一歩間違えるとそのものが大変な危険物。最悪の場合、弱くなった部分が壊れて高圧の空気が噴出し、その勢いで重量が何キロもあるボンベがロケットにでもなって飛び回ったら、それこそ冗談じゃすまない。それは避けたいよねぇ。一時の快楽と引き替えに人生終わりじゃ悲しすぎる。150気圧とか200気圧のボンベが飛び回ったら、その破壊力ってすさまじいよ。
実際にある研究所で起きた事故の事例では重いボンベが70m飛んで隣家の敷地に落ちたってことも。近隣にも大変な被害が出る可能性があるんだ。だから、そうならないように、日頃からしっかりと管理しなきゃいけない。その点、口をすっぱくして言っておくね。ま、ちゃんと定期点検を受けているボンベならよほどの事がない限りその心配はないけれど。だから手に入れたら絶対に定期点検を受けてね(法律でも決まってるんだから)。
そこで、ボンベについてはマジメにちょっとだけお勉強。あ、それとね、良く「酸素」ボンベって言う人がいるけど、呼吸器に入っているのは空気だから「空気」ボンベが正解。酸素ボンベはとても危険だし、別物。間違って酸素入りのボンベを手に入れないでね。
<<空気はどれだけの時間持つのか~簡単な計算>>
ネットで検索すると簡単な計算方法があるんだ。ネット上に掲載して下さった人には感謝!
で、それを利用すると、8リットルのボンベで圧が14.7Mpa(メガパスカルと読むよ)の場合、約1160リットルの空気が圧縮されて入っているんだ。よく見かけるドラム缶にして6本分だね。成人男子は一般的に1分間に必要とする空気は40リットルと言われてる。ということはタンクが満タンになっていれば、約30分持つということになるんだ。最近の空気呼吸器はもっと高い圧が利用出来て、例えば、29.4Mpaの場合もあるから、8リットル容器だと約1時間持つ計算に。これなら十分楽しめるね。ただし、その圧で空気の充填をしてくれる場所はかなり限られるから、ご自分の環境で大丈夫かどうかは事前に調べてみてね。
さて、ボンベを巡る決まりにはどんなものがあるのかを調べてみよう!
<<ボンベの使用期限と点検>>
えっとね、高圧ガス保安法ってのがあって、これがボンベについてのルールになってるんだ。で、一番最初に確認するのはそのボンベがどういう素材でできているかということ。重い「スチール(鋼製)」ボンベであれば5年ごとの再検査を受ければ何年も使える。ただ、製造年月が1989年3月31日以前に作られたボンベだと5年ではなくて、3年に一度の点検が義務づけられている。検査の度にボンベ本体に年月が刻印されるので、オークションで手に入れるのであれば、必ず事前にその刻印のことを出品者に尋ねてみてね。
それから、いくら点検に合格していても製造後20年過ぎたら空気を充填しないというショップもあるから注意が必要なんだ。
一方で、軽量なFRPボンベの場合は検査は初めから3年ごとで、しかもこちらは15年を過ぎると法律上使用できなくなっちゃう点が大きな違い。オークション利用の人はくれぐれも気をつけてね。せっかく落札しても、製造後15年が経っているために空気が充填できないのなら意味がないから。最近の陸上呼吸器はスチールボンベは少なくなってFRPが増えているのでその点注意ね。
で、FRPは鋼製に比べて高価。ざっくり3~5倍の値段がすると思っていた方がいいよ。
まず、ここまでが基本的な決まり。
で、次はその他の検査。
陸上空気呼吸器の場合、法律で決まっているわけじゃないけど調整器(レギュレーター)の点検もした方がいいよ、ちゃんと使いたいならば。オークションで手に入れた古いものだと、それを果たしてメーカーがやってくれるかどうかが問題だけどね。メーカーによっては10年以上もの長期にわたって点検&整備を受け付けてくれるけれど、あまりに古いモノは無理。その点も注意ね。そもそも、メーカーの推奨では1年に1回はメーカーに送って点検というとになっているし。場合によっては部品がないから新品に交換ということもあるよ。部品交換も含めた調整&点検は数万円かかるから、その覚悟も必要。
それから、陸上呼吸器の点検方法や使い方を解説したビデオが動画サイトに公開されていることもあるから、それを見ておくと勉強になる。
この項、次回に続くよ。
注意:
ここに書いた事はすべて自己責任でお願い。何かあっても〝Y〟は責任とれません。それと、エアチャージやタンクの点検、入手など、どのお店がいいかの問い合わせにはお答えできないのであしからず…。
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